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【コラム】敷地を読む~太陽に素直な設計編~

【コラム】敷地を読む~太陽に素直な設計編~

こんにちは。本間材木店です。
「パッシブデザイン」というワード、耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。
パッシブとは受動的という意味です。アクティブ(活動的)の対義語と言うと分かりやすいかもしれません。
パッシブという概念を取り入れて設計することを総称して「パッシブデザイン」と呼びます。
敷地の向きや形状を読み取り、地域特性に起因する自然の力(太陽、風、雨)を最大限利用できるよう住宅デザインに落とし込んでいくことで、光熱費を削減できるなどのメリットがあります。
今回は太陽に素直な設計について綴りたいと思います。

不変的な太陽の動きを利用する

単純な話ですが、冬は太陽の光をたくさん採り入れて、夏は影を作って暑い日差しを遮るように、
太陽の動きを考慮して住宅をデザインしていきます。

地域にもよりますが、太陽の角度は冬場は概ね30°、夏場は70°ほどで空から差してきます。
敷地の形状により、家の向きも変わってきますので、太陽の昇る方角、沈む方角を見極めて、
日差しの角度を割り出していきます。

具体的な設計のポイント

一般的に陽当たりのいい空間を作るためには、南に大きな窓をつくることが多いです。
ただし、南に窓があるだけでは、冬は良くても夏の強い日差しを採り込み過ぎてしまいます。
そこで、夏の日差しを遮るために、南に面した窓の上部に屋根がくるように設計したり、
庇や軒を設けて、夏場の角度70°から差し込む日光をカットするようにデザインしていきます。
これは簡単な日射設計の一例ですが、たったこれだけで、冬の暖房費、夏の冷房費を軽減することができます。
夏場の日差しを遮ることで外壁も長持ちしますし、室内は心地よい空間になります。
しかも建築費用はほとんど変わりませんので、メリットしかありません。

実際の設計になると、もっと複雑で詳細なシミュレーションが必要ですし、風の通りや地域の特性なども考慮するので、こんな簡単にはいかないのですが、突き詰めて行くことで自然の力を最大限に利用した家をつくることが可能です。

決まり切った設計パターンでは対応できない

規格住宅や建て売りは敷地の形状が考慮されていないことが多く、
冬は日が当たらずに寒い、夏は日差しが入り過ぎて冷房が効かない、などなど、
住んでから不満に思うことも少なくありません。
太陽に素直な設計を実現するためには、敷地を読み、その敷地にマッチした設計をすることが必要不可欠です。
長く住む家だからこそ、自然の力を味方につけて快適に過ごしたいですね。

さいごに

いつもの暮らしをなんの不満もなく過ごすためには、敷地を読んだ設計も重要なポイントの一つです。
全ての住宅会社ができることか?設計士は全員気に掛けているか?と聞かれると、
残念ながらそうでもないと思います。
いつまでも快適に過ごせる家が欲しいとお考えの方は、ぜひ本間材木店にお問い合わせください。

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